64 火水未済

これからの話。

上で燃え上がる火と、下に流れ落ちる水。掠りもしない純然たる不揃い。未だ未完成、無限大の可能性。



卦辞

未済。
亨る。
小狐汔んど済らんとして、
其の尾を濡す。
利ろしき攸无し。

びせい。
とおる。
しょうこほとんどわたらんとして、
そのおをうるおす。
よろしきところなし。

順調に進む。
小狐が川を渡り切る前に尾を濡らして戻ってくる。
全然良くない。

未熟、分不相応、スタートラインに立つにはまだ早い。

準備に費やす。イメージを膨らましているところ。
これから段々進展していく。


爻辞


初爻

其の尾を濡す。
吝。

そのおをうるおす。
りん。

小狐が川を渡ろうとして尾を濡らして戻ってくる。
恥をかく。

実力不足。分不相応。動かない方が良い。

タイミングも悪い。

38 火沢睽


二爻

其の輪を曳く。
貞にして吉。

そのりんをひく。
ていにしてきち。

車の車輪を進まないように引き止めて置く。
その状態で吉。

進めないから進まない。それくらいで良い。

冷静な状況判断。

35 火地晋


三爻

未済。
征けば凶。
大川を渉るに利ろし。

びせい。
いけばきょう。
たいせんをわたるによろし。

未だととのわず。
進めば凶。
大川を渡っても良い。

時期尚早。今は待つ。
いずれ進めるようになる。

変化の兆し。準備だけはしておいて。

50 火風鼎


四爻

貞にして吉。悔い亡ぶ。
震いて用て鬼方を伐つ。
三年にして大国に賞有り。

ていにしてきち。くいほろぶ。
ふるいてもってきほうをうつ。
さんねんにしてたいこくにしょうあり。

段々と国がととのってきたので、引き続き努めれば吉。後悔は無くなる。
武を奮って遠方の異民族を討伐する。
三年掛けて成し遂げ、国から讃えられる。

行動の時。実力を発揮出来る。

出し惜しみ無く。

04 山水蒙


五爻

貞にして吉。悔い无し。
君子の光。孚有りて吉。

ていにしてきち。くいなし。
くんしのひかり。まことありてきち。

バラバラだった事を一つにまとめ上げる。
あとはそれを固く守れば吉。
後悔は無くなる。
君子の徳は光り輝き、誠の心となり吉。

吉。進んでも良い。自分の誠意が通じる時。

全てが順調。全てが味方。

06 天水訟


上爻

飲酒に孚有り。
咎无し。
其の首を濡せば、
孚有るも是を失う。

いんしゅにまことあり。
とがなし。
そのくびをうるおせば、
まことあるもこれをうしなう。

全てがととのった後には心から望んだ酒を飲む。
咎められない。
首を濡らすように酒に溺れてしまえば、どれだけ心が満たされてもまた失う事に。

目的を果たせる。但し調子に乗り過ぎない事。

一段落して、次に進む。

40 雷水解