06 天水訟

昇る天と、そこからこぼれ落ちる水。訴え、別離、利害の不一致。降り落ちた雨粒、その涙を隠す。俯いて水たまり、その本心を映す。

別に良いけど。



卦辞

訟。孚有りて窒がる。
惕れて中すれば吉、終われば凶。
大人を見るに利ろし。
大川を渉るに利ろしからず。

しょう。まことありてふさがる。
おそれてちゅうすればきち、おわればきょう。
たいじんをみるによろし。
たいせんをわたるによろしからず。

例え自分が正しくても、相手も自分が正しいと思ってるので通らない。
距離をとって、中立を保てば吉。
お互い譲らず、いつまでも揚げ足を取り合うようなら最後には凶。
大人を見習う事。
あまり大きな事はしない方がいい。

人間関係に亀裂。こちらが折れる形になりそう。納得はし難いが。


爻辞


初爻

事する所を永くせず。
小しく言有るも、終に吉。

ことするところをながくせず。
すこしくことあるも、ついにきち。

不満はあるが、長く争わない。
不満は少し残るが、結果的には吉。

争いごとは早めに避ける。

不満は不満なんだが。

10 天沢履


二爻

訟を克くせず。帰りて逋がる。
其の邑人三百戸、眚无し。

うったえをよくせず。かえりてのがる。
そのゆうじん さんびゃっこ、わざわいなし。

訴えを途中で止めて帰る。
自分を抑えたおかげで周りの人への被害が防げる。

今争えば周りに迷惑がかかるおそれ。一旦退く事。

滅私。

12 天地否


三爻

旧徳に食む。
貞しくすれば厲ういが終に吉。
或いは王事に従うも、成すこと无し。

きゅうとくにはむ。
ただしくすればあやういがついにきち。
あるいはおうじにしたがうも、なすことなし。

ずっと続けてきた仕事を黙々とこなす。
不満が無いわけでは無いので危ういこともあるが結果的には吉。
大仕事を任されても、その功績をひけらかさない。

迷いは無い。いつも通りの事を、当たり前のように。

不満は不満。

44 天風姤


四爻

訟を克くせず。
復りて命に即き、渝て、
貞に安んずれば吉。

うったえをよくせず。
かえりてめいにつき、かえて、

ていにやすんずればきち。

不満を訴えるが、途中で止める。
引き返していつもの業務に就く。
ある程度は妥協して大人しくしていれば吉。

我慢。目上の人に従い出直す。

59 風水渙


五爻

訟、元吉。

うったえ、げんきつ。

裁く人が公正。大吉。

理解者の協力によりトラブルは解決する。

こちらの要求は通る。

頼れる味方。

64 火水未済


上爻

或いは之に鞶帯を賜う。
終朝三たび之を褫く。

あるいはこれにばんたいをたまう。
しゅうちょうみたびこれをひく。

争い事には勝てるが、やりすぎて非難される。

何事も程々が良い。引き分けるくらいが一番良い。

47 沢水困


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