09 風天小畜

天上を巡る風、地上には届かず。切り取られた雲の絵、立ち止まり尋ね。停止、静止。自分が?空が?案の定恵みの雨。その理由にまでは触れず。

時間も止まる。



卦辞

小畜。亨る。
密雲雨ふらず。我が西郊よりす。

しょうちく。とおる。
みつうんあめふらず。わがせいこうよりす。

順調に進む。雨雲が沸き起こってきたが、まだ雨は降らない。
西の方角から天気が崩れてもうすぐ雨が降るようだ。

西の方角は卦辞を書いた人の故郷。

何事も進展しづらい時。一時的な停滞なので、心配ない。


爻辞


初爻

復る道よりす。
何ぞ其れ咎あらん。吉。

かえるみちよりす。
なんぞそれとがあらん。きち。

正しい道に戻る。
咎められるわけがない。吉。

進む事は出来なかったが、誤った道を無理に進む必要も無くなる。

引き返して、立ち止まる。

57 巽爲風


二爻

牽かれて復る。吉。

ひかれてかえる。きち。

正しい者に連れられて帰る。吉。

止めてくれる人は大事。

37 風火家人


三爻

輿、輹を説く。夫妻反目す。

よ、ふくをとく。ふさいはんもくす。

車軸の外れた車。夫婦は背き合う。

進もうにも動けない。周りとも上手く噛み合わない。

無理に進まない方がいい。トラブルがトラブルを呼ぶ。

61 風沢中孚


四爻

孚有り。血去り惕れ出ず。咎无し。

まことあり。ち さりおそれいず。とがなし。

弱いものが強いものを止めようとしていて危ないが、
弱いものの誠意が通じたので咎められない。

真心を込めて。危なっかしいが高評価。

大した度胸。

01 乾為天


五爻

孚有り攣如。富其の隣を以てす。

まことありれんじょ。とみ そのとなりをもってす。

誠の心で協力し合う。富もみんなで分け合う。

協力者が現れる。誠意を持って接する。

独り占めはしない。

26 山天大畜


上爻

即に雨ふり即に処まる。
徳を尚びて載す。
婦貞しけれど厲うし。
月望に幾し、君子征けば凶。

すでにあめふりすでにとどまる。
とくをたっとびてのす。
ふ ただしけれどあやうし。
つき ぼうにちかし。くんしゆけばきょう。

すでに雨が降り、地上を潤す。
止めて蓄えていた力も充分。
女性が力を振りかざす事は、正しくても危うい事。
月が満月に近い。そのまま進むのは君子であっても凶。

目的は達成できる。これ以上は望まず。

強すぎる力。目立ちすぎる光。

05 水天需



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