易占いと、物語的日常と、カエルとガイコツ。あと飼い猫。

坎萏に入る。

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世界の終わりに
独りぼっちで
貴方の庭に
種を蒔こう

みんなに憶えて貰えるように
貴方の名前を庭につけよう

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「?…歌…。」

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「…はい?」

スピーカーの声
「ああ、えーと、カンザキ、さん。面会だぜ。」

カンザキ
「あー…?誰だ…?」

スピーカーの声
「オレは守衛だ。今日の当番と交代で入ったんだ。」

カンザキ
「お前じゃねえ。客の方だ。」

スピーカーの声
「ああ、第一工場のツキモリ・タクミと名乗る女だ。」

カンザキ
「ああ、ああ、そうだった。…そうだった。」

スピーカーの声
「どうする?入り口に待たせてあるんだが。」

カンザキ
「ここに通してくれ。」

スピーカーの声
「了解。」

久しぶりに見たな、地下の夢…。

あれからもう二年…いや、三年になるか。

最適化は終わり、回帰は既に始まってる。

まさか横穴から入って来るとはね。30メートルは下るぞ。

ああ、あのクレーンを使えば不可能ではないか。動けばだが…。

この女が移送ポンプから入って来た途端、電源とセキュリティが一斉にダウンした。おかげでカメラの映像もほとんどがパァだ。

研究棟の隔離が目的じゃなかったのか?
爆発事故に見せかけてサツと棟に入るって?
オグマのタレコミもアテにならないな。

例え奪われたとしてもカゴから離れれば休眠状態に移行するからとそれほど心配はしていなかったが、横穴の存在を知られてるとなると話が変わって来るな。

ツキモリ・タクミ、爆弾魔、穴から来た女、清掃員…。

COM社のヤツら…手の込んだマネをする。
リリ一匹育てるのにどれだけ石を引き揚げたと思ってる。

地下で何が起こったかも知らねえで、地表の支配になんの価値がある?

アイツだってもう生きちゃいないのに、地表までノコノコ逃げ帰ってきて、一体オレは何をやってんだろうな。

まあいい。哀れでマヌケな爆弾魔と清掃員はオグマに落とし前をつけさせて、とりあえずはこの娘からだな。

カンザキ
「ウチの大事な従業員だ。余り手荒な真似はしたくなかったが…。」

坎萏に入る。

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