54 雷沢帰妹


スキップすんな。


卦辞

帰妹。
征けば凶。
利ろしき攸无し。

きまい。
いけばきょう。
よろしきところなし。

進めば凶。
全然良くない。

世間知らずの子供が、大人を真似て結婚する。
手順を踏まず、知るべきを知らず、騙されると違わず、セルフ叙述トリック。

本筋からは外れる。逆に副次的な事を進めてみる。
副業や、誰かの代理とか。


爻辞


初爻

帰妹娣を以てす。
跛能く履む。
征きて吉。

きまいていをもってす。
あしなえよくふむ。
ゆきてきち。

正妻の後ろを妾として嫁いで行く。
足の不自由な人が健気に付いて行く姿。
進めば吉。

分相応を守る。吉。

主役にはなれないが、その片腕ならなんとか。

40 雷水解


二爻

眇能く視る。
幽人の貞に利ろし。

すがめよくみる。
ゆうじんのていによろし。

目の不自由な人がその不自由な目で見る。
気配を殺し、波風を立てないことで自分を守る。

一歩下がって控えめな姿勢を。

滅私。見たくないものは見なくたって良い。

51 震爲雷


三爻

帰妹須を以てす。
反り帰ぐに娣を以てす。

きまいまつをもってす。
かえりとつぐにていをもってす。

考え無しがノリで結婚する。
すぐに破綻し出戻るが、今度は妾として嫁ぐ。

他の道を探す。

塞がった道にこだわらなければ。

34 雷天大壮


四爻

帰妹期を愆ぐ。
帰ぐを遅ちて時有らん。

きまいきをすぐ。
とつぐをまちてときあらん。

婚期を逃す。焦らず待てばその時が来る。

しばらく時を待つ。次第に好転する。

お楽しみはこれからじゃないか。

19 地沢臨


五爻

帝乙妹を帰がしむ。
其の君の袂は、
其の娣の袂に良きに如かず。
月望に幾し。吉。

ていおつまいをとつがしむ。
そのきみのべいは、
そのていのべいによきにしかず。
つきぼうにちかし。きち。

帝が家臣に妹を正妻として嫁がせる。
正妻の衣装が副妻の衣装より質素。
満月に近い月。吉。

帝乙は殷の時代の王様。満月ほど満ちていない月は謙虚さの例え。

中身で勝負。

前評判は悪いほうが良い。ハードルは下げたほうが良い。

58 兌爲沢


上爻

女筐を承けて実无し。
士羊を刲きて血无し。
利ろしき攸无し。

じょきょうをうけてみなし。
しひつじをさきてちなし。
よろしきところなし。

女が受け取った箱は空箱。
男の用意した血の枯れ果てた古い羊。
全然良くない。

真心をこめて。

要らないもんばっかり。

38 火沢睽


激しく波立つ沢の水面は、季節外れの雷のせい。不穏、不正、不条理、不相応。眠れない夜の長話、脈絡の無い夢に似てる。

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