
スキップすんな。
卦辞
帰妹。
征けば凶。
利ろしき攸无し。
きまい。
いけばきょう。
よろしきところなし。
進めば凶。
全然良くない。
世間知らずの子供が、大人を真似て結婚する。
手順を踏まず、知るべきを知らず、騙されると違わず、セルフ叙述トリック。
本筋からは外れる。逆に副次的な事を進めてみる。
副業や、誰かの代理とか。
爻辞
初爻
帰妹娣を以てす。
跛能く履む。
征きて吉。
きまいていをもってす。
あしなえよくふむ。
ゆきてきち。
正妻の後ろを妾として嫁いで行く。
足の不自由な人が健気に付いて行く姿。
進めば吉。
分相応を守る。吉。
主役にはなれないが、その片腕ならなんとか。
二爻
眇能く視る。
幽人の貞に利ろし。
すがめよくみる。
ゆうじんのていによろし。
目の不自由な人がその不自由な目で見る。
気配を殺し、波風を立てないことで自分を守る。
一歩下がって控えめな姿勢を。
滅私。見たくないものは見なくたって良い。
三爻
帰妹須を以てす。
反り帰ぐに娣を以てす。
きまいまつをもってす。
かえりとつぐにていをもってす。
考え無しがノリで結婚する。
すぐに破綻し出戻るが、今度は妾として嫁ぐ。
他の道を探す。
塞がった道にこだわらなければ。
四爻
帰妹期を愆ぐ。
帰ぐを遅ちて時有らん。
きまいきをすぐ。
とつぐをまちてときあらん。
婚期を逃す。焦らず待てばその時が来る。
しばらく時を待つ。次第に好転する。
お楽しみはこれからじゃないか。
五爻
帝乙妹を帰がしむ。
其の君の袂は、
其の娣の袂に良きに如かず。
月望に幾し。吉。
ていおつまいをとつがしむ。
そのきみのべいは、
そのていのべいによきにしかず。
つきぼうにちかし。きち。
帝が家臣に妹を正妻として嫁がせる。
正妻の衣装が副妻の衣装より質素。
満月に近い月。吉。
帝乙は殷の時代の王様。満月ほど満ちていない月は謙虚さの例え。
中身で勝負。
前評判は悪いほうが良い。ハードルは下げたほうが良い。
上爻
女筐を承けて実无し。
士羊を刲きて血无し。
利ろしき攸无し。
じょきょうをうけてみなし。
しひつじをさきてちなし。
よろしきところなし。
女が受け取った箱は空箱。
男の用意した血の枯れ果てた古い羊。
全然良くない。
真心をこめて。
要らないもんばっかり。
激しく波立つ沢の水面は、季節外れの雷のせい。不穏、不正、不条理、不相応。眠れない夜の長話、脈絡の無い夢に似てる。
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