
火を通せば大体食える。
卦辞
鼎。
元いに吉。亨る。
おおいにきち。とおる。
大吉。順調に進む。
三本足の鍋の中で、理想と夢想が少しずつ現実に変わっていく。
大吉。身の回りに変化が起きる。
爻辞
初爻
鼎趾を顛さまにす。
否を出すに利ろし。
妾を得て其の子を以てす。
咎无し。
ていあしをさかさまにす。
あしきをだすによろし。
しょうをえてそのこをもってす。
とがなし。
鼎をひっくり返す。
古くなった中身を捨てると良い。
妻との間に子供が出来ないのであれば、妾との間に子供を作れば咎められない。
人間味の無い価値観。
フォローする訳じゃないが古い慣習を捨てて次の世代に繋げる事を優先してる例えだと思う。
悪い事を一掃。吉。
何でもそうだけど、空席がなきゃ座れない。
二爻
鼎実有り。
我が仇疾有り。
我に即く能わず。吉。
ていじつあり。
わがあだしつあり。
われにつくあたわず。きち。
鼎の中に具が沢山入っている。
障害や病が近づくが、鼎の中身に触れることは出来ない。吉。
慎重に進む。何が大切かを忘れないように。吉。
鼎も大事だが中身はもっと大事。
三爻
鼎耳革まる。其の行塞がる。
雉の膏食らわれず。
方に雨ふれば悔を虧く。終に吉。
ていみみあらたまる。そのこうふさがる。
きじのあぶらくらわれず。
まさにあめふればくいをかく。ついにきち。
火が強すぎて鼎の取手が歪んでしまう。
このままでは運ぶことが出来ない。
脂の乗った雉の肉も食べさせられない。
雨が降り、鼎が冷めれば解決する。最後は吉。
食い違いがある。行き過ぎたようす。改めれば最後は吉。
時間が解決してくれる。
四爻
鼎足を折る。公の餗を覆えす。
其の形渥たり。凶。
ていあしをおる。こうのそくをくつがえす。
そのけいあくたり。きょう。
鼎の足が折れて、神への供物をひっくり返す。
その失態は大きい。凶。
取り返しのつかない事になるかも。慎重に。
等価値の三本の足で支えているって事が重要。
五爻
鼎、黄耳金鉉。貞に利ろし。
てい、こうじきんげん。ていによろし。
鼎に黄金の耳と鉉。正しさを固く守るのが良い。
良い指導者を得る。
アドバイスをくれるのは、大切に思われてるからこそ。
上爻
鼎、玉鉉。
大吉にして利ろしからざる无し。
てい、ぎょくげん。
だいきちにしてよろしからざるなし。
鼎に高級な鉉。大吉にして良くないわけがない。
全て順調に進む。
鼎そのもの。つまり自分が変わらずとも、周りに変化を与える側。
鼎はかなえ、三本足の鍋。風で火を起こし、具材をじっくりコトコト。キライなモンを食えるように、食えないモンを食えるように、つまんねえ日々でも笑えるように。
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