
減らさなきゃ増えない。
卦辞
損。孚有り。元吉。咎无し。貞にすべし。
往く攸有るに利ろし。曷をか之を用いん。
二簋用て亨すべし。
そん。まことあり。げんきつ。とがなし。ていにすべし。
ゆくところあるによろし。なにをかこれをもちいん。
にきもってきょうすべし。
自分が損しても構わないという気持ちに偽りは無い。
元いに吉。咎められない。
積極的に進んでもいい。
神前に供えるものも、心が誠で満たされているのなら二つほどの質素なものでいい。
贈り物は気持ちが大事。先行投資は勢いが大事。
盛運だが自己犠牲に走りがち。計画的に。
爻辞
初爻
事を巳めて遄かに往く。咎无し。
酌りて之を損す。
ことをやめてすみやかにゆく。とがなし。
はかりてこれをそんす。
自分の事を速やかに止めて人の為に動く。咎められない。
損すると決めたのなら計画的に。
自分の損得は後回し。人の世話をする。
しょうがないと言えばしょうがない。
二爻
貞に利ろし。征けば凶。
損せずして之を益す。
ていによろし。いけばきょう。
そんせずしてこれをえきす。
自分を固く守る。進めば凶。
損をしない範囲で人を得させる。
進めば凶。現状で妥協。
今はこれで精一杯。
三爻
三人行けば則ち一人を損し、
一人行けば則ち其の友を得。
さんにんいけばすなわちひとりをそんし、
ひとりいけばすなわちそのともをう。
三人で進むと一人損をする。
一人で進めば友を得られる。
自分を信じて一人ででも進む。収穫あり。
何も無いならあとは増えるだけ。
四爻
其の疾いを損する。
遄かならしむれば喜び有り。
咎无し。
そのやまいをそんする。
すみやかならしむればよろこびあり。
とがなし。
病を損ねる。
つまり病が人の助けで治る。
早ければ早いほど喜ばしい。
咎められない。
自分が損した分、今度は人に助けてもらう。
恩返しに期待。
五爻
或いは之を益す。
十朋の亀も違う克わず。
元吉。
あるいはこれをえきす。
じゅっぽうのきもたがうあたわず。
げんきつ。
自分に利益が舞い込む。
貴重な亀の甲羅で占っても間違いなく。
元いに吉。
思いがけない利益がある。大吉。
誰かにしたことはちゃんと返ってくる。
そういうふうに出来てる。
上爻
損せずして之を益す。
咎无し。貞吉。
往く攸有るに利ろし。
臣を得て家无し。
そんせずしてこれをえきす。
とがなし。ていきつ。
ゆくところあるによろし。
しんをえていえなし。
自分は損をせず、利益を上げる。
咎められない。固く守れば吉。
その利益は私利私欲の為ではなく、周りの為に使ってこそ。
利益を得る。人の為に使う。
結局は与える誰かがいればこそ。
山が高ければ高いほど、その沢は深く、込めた思いが強ければ強いほど、相手の心には大きく残る。と信じて。
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