
勢い任せ、視界を狭め。
卦辞
大壮。貞に利ろし。
たいそう。ていによろし。
勢いが盛んな時。その勢いも制御出来てこそ。
盛運。順調に進むが行き過ぎないように注意。
爻辞
初爻
趾に壮なり。征けば凶。孚有り。
あしにそうなり。いけばきょう。まことあり。
止まらなきゃいけないのは分かってるのに足が前に進みたがってる。
そのまま進めば凶。
進みたいが今は我慢。
二爻
貞なれば吉。
ていなればきち。
勢いを正しく制御していれば吉。
勢いよりも安定感。
そのままのペースで真っすぐ進む。
三爻
小人壮を用い、君子は罔を用う。
貞なるも厲うし。
羝羊藩に触れて其の角を羸しましむ。
しょうじんそうをもちい、くんしはもうをもちう。
ていなるもあやうし。
ていようはんにふれてそのつのをくるしましむ。
小人は勢いにまかせるが、君子は自制する。
勢いづいている時ほど危うい。
垣根に角を引っ掛けて苦しむ羊のようになる。
ペースを落として、視野を広げて。
身動きが取れなくなる前に退いた方が良い。
四爻
貞吉。悔い亡ぶ。
藩決けて羸しまず。
大輿の輹に壮なり。
ていきつ。くいほろぶ。
はんひらけてくるしまず。
たいよのふくにそうなり。
正しく進むので吉。後悔は無くなる。
垣根が開いて困難は無くなる。
大きな車の勢いで進める。
見通しは明るい。盛運。道が開ける。
五爻
羊を易に喪う。悔い无し。
ひつじをさかいにうしなう。くいなし。
勢いにまかせて囲いの外に逃げ出した羊を敢えて追わない。
後悔は無い。
周りの勢いに釣られないように。自分のペースで。
上爻
羝羊藩に触れて、退く能わず。
遂む能わず。利ろしき攸无し。
艱めば則ち吉。
ていようはんにふれて、しりぞくあたわず。
すすむあたわず。よろしきところなし。
なやめばすなわちきち。
垣根に角を引っ掛けた羊。退くことも進むことも出来ない。
全然良くない。反省すれば吉。
身動きが取れなくなる。引いたり弱めたり。人に頼んでみたり。
限界を告げる天上の雷鳴。大いに盛んも良いけれど、見える下り坂、アクセルから足を、ブレーキに足を。
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