
荷物は軽いほうがいい。
卦辞
大過。棟橈む。
往く攸有るに利ろし。亨る。
たいか。むなぎたわむ。
ゆくところあるによろし。とおる。
棟木の中心に負荷がかかってたわむ。
手遅れになる前に気付いたのでそれはそれでよろし。
順調に進める。
何でも行き過ぎるおそれ。一歩下がって、自分一人で背負い込まないで。
爻辞
初爻
藉くに白茅を用う。咎无し。
しくにはくぼうをもちう。とがなし。
敷物に白い茅を使う。
咎められない。
丁寧に、細心の注意で扱う。
二爻
枯楊稊を生ず。
老夫其の女妻を得。
利ろしからざる无し。
こようていをしょうず。
ろうふそのじょさいをう。
よろしからざるなし。
枯れた柳から新しい芽が生えてきた。
老いた男が若い娘を妻にする。
良くないわけがない。
世の中まだまだ捨てたもんじゃない。
新しい事に挑戦してみる。
三爻
棟橈む。凶。
むなぎたわむ。きょう。
棟がたわむ。凶。
荷が重い。無理しなくて良い。
四爻
棟隆し。吉。它有れば吝。
むなぎたかし。きち。た あればりん。
真っ直ぐで頑丈な棟木。吉。
他に気を回すと恥をかく。
信念を持って一途に進む。
別の事に心を奪われないように。
五爻
枯楊に華が生ず。
老婦其の士夫を得。
咎无く誉れ无し。
こようにはながしょうず。
ろうふそのしふをう。
とがなくほまれなし。
枯れた柳に花が咲く。
老いた女が若い男と結婚する。
咎められる筋合いはないけど、褒められたことでもない。
人の評価なんて気にしなくて良い。
上爻
過ぎて渉る。頂きを滅す。凶。
咎无し。
すぎてわたる。いただきをめっす。きょう。
とがなし。
自分の力量を省みず、川を渡ろうとして溺れる。凶。
捨て身の行為自体は誰にも咎められない。
実力不足。身の丈に合った行動を。
水没する木、水が多すぎ。撓む棟木、重すぎる積み荷。軽すぎる頭もそれはそれで、壊れない為の浮雲と知れ。足取りは軽く、少し離れて歩く。
コメントを残す