
止まってるようで、少しずつ進んでる。
卦辞
小畜。亨る。
密雲雨ふらず。我が西郊よりす。
しょうちく。とおる。
みつうんあめふらず。わがせいこうよりす。
順調に進む。雨雲が沸き起こってきたが、まだ雨は降らない。
西の方角から天気が崩れてもうすぐ雨が降るようだ。
西の方角は卦辞を書いた人の故郷。
何事も進展しづらい時。一時的な停滞なので、心配ない。
爻辞
初爻
復る道よりす。
何ぞ其れ咎あらん。吉。
かえるみちよりす。
なんぞそれとがあらん。きち。
正しい道に戻る。
咎められるわけがない。吉。
進む事は出来なかったが、誤った道を無理に進む必要も無くなる。
引き返して、立ち止まる。
二爻
牽かれて復る。吉。
ひかれてかえる。きち。
正しい者に連れられて帰る。吉。
止めてくれる人は大事。
三爻
輿、輹を説く。夫妻反目す。
よ、ふくをとく。ふさいはんもくす。
車軸の外れた車。夫婦は背き合う。
進もうにも動けない。周りとも上手く噛み合わない。
無理に進まない方がいい。トラブルがトラブルを呼ぶ。
四爻
孚有り。血去り惕れ出ず。咎无し。
まことあり。ち さりおそれいず。とがなし。
弱いものが強いものを止めようとしていて危ないが、
弱いものの誠意が通じたので咎められない。
真心を込めて。危なっかしいが高評価。
大した度胸。
五爻
孚有り攣如。富其の隣を以てす。
まことありれんじょ。とみ そのとなりをもってす。
誠の心で協力し合う。富もみんなで分け合う。
協力者が現れる。誠意を持って接する。
独り占めはしない。
上爻
即に雨ふり即に処まる。
徳を尚びて載す。
婦貞しけれど厲うし。
月望に幾し、君子征けば凶。
すでにあめふりすでにとどまる。
とくをたっとびてのす。
ふ ただしけれどあやうし。
つき ぼうにちかし。くんしゆけばきょう。
すでに雨が降り、地上を潤す。
止めて蓄えていた力も充分。
女性が力を振りかざす事は、正しくても危うい事。
月が満月に近い。そのまま進むのは君子であっても凶。
目的は達成できる。これ以上は望まず。
強すぎる力。目立ちすぎる光。
天上を巡る風、地上には届かず。切り取られた雲の絵、立ち止まり尋ね。停止、静止。自分が?空が?案の定恵みの雨。その理由にまでは触れず。
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